魚由来タンパク質の摂取、短期記憶低下を予防
関西大など
関西大などの研究グループは18日、魚由来のタンパク質を摂取すると加齢に伴う短期記憶の低下を予防する効果があるとする研究結果を公表した。また、摂取により腸内環境が改善するほか、脳での炎症が抑制されて神経細胞の構造損傷を軽減する効果があることも明らかにした。
【関連記事】
研究は、同大化学生命工学部の細見亮太教授や福永健治教授らと、関西医科大医学部・衛生・公衆衛生学講座の村上由希講師の研究チームが実施した。
老化が進むマウス(SAMP8)と正常老化を示すマウス(SAMR1)にスケトウダラ由来のタンパク質「APP」を含んだ餌を5カ月間与え、短期記憶を評価した。また、腸内環境を調べるため糞便中に含まれる腸内細菌叢の解析を行ったほか、脳での炎症を調べるため記憶に重要な海馬での炎症関連細胞の組織染色を行った。
その結果、APPを食べた「SAMP8」では対照食を食べた「SAMP8」よりも短期記憶が維持されていることが分かった。また、APPを摂取した「SAMP8」で腸内細菌叢が変化し、対照食を摂取した群では中枢神経の炎症を促すとされる悪玉寄りの「日和見菌」が有意だったが、「SAMP8+APP群」では善玉寄りの「日和見菌」が有意になっていることが分かった。
さらに、肝臓で作られる「細菌警報センサー」の働きをするリポ多糖結合タンパク質の遺伝子発現量が有意に低下していた。脳での免疫組織染色を行った結果、脳で炎症に反応して活性化するミクログリアやアストロサイトの陽性反応がAPPの摂取によって「SAMP8」では有意に下がっていた。
研究チームは、腸内環境を整えて脳での炎症を抑制することで、神経細胞の構造損傷を軽減し、老化に伴う短期記憶低下を予防している可能性を示したとしている。
医療介護経営CBnewsマネジメント
【関連記事】

